【編み図と編み方】渋めなメンズのジップカーディガン

男っぽい渋めのまだら染め毛糸をシンプルに編み上げることで、毛糸が持つ美しく色彩豊かな表情を浮き上がらせます。前立てをファスナーにして、スタイリッシュで堅苦しくない印象を与えます。

渋くて男らしさが花開く感じと、太糸をザクザク編む感覚から、このカーディガンを「渋咲くジップカーディガン」と名付けました。

「渋咲くジップカーディガン」の特徴

  • 渋い色のまだら染めがきれいな毛糸(野呂英作「綾紬)を使い、この毛糸をより美しく見せるために、編み目が素直に出るメリヤス編みで編み上げる。
  • まだら染めに加えて太めの毛糸を選び、また裾などには2目ゴム編みをあしらい、武骨感を強調する。
  • えりは2目ゴム編みを折り返してダブルのスタンドカラーにして、暖かさを確保しつつ雄姿のシルエットを描く。
  • セットインスリーブ調にして、硬派な印象を与える。
  • 前立てにファスナーを採用し、几帳面になり過ぎないスタイリッシュな雰囲気を加える。

まずはじめに、この渋咲くジップカーディガンの完成フォトをご覧いただき、そのあとで編み図とともにくわしい編み方をご説明いたします。

渋咲くジップカーディガンの完成フォト

渋咲くジップカーディガンを着て立つ男性
渋い茶色をベースにカラフルな差し色が効いているまだら染めの毛糸を生かすために、シンプルなメリヤス編みで編み上げたカーディガン。スタイリッシュなジップアップデザインがこの毛糸に似合う。
黒いコートの下に着るメンズのカーディガン
黒いコートの下から覗かせる茶色のカーディガン。温かくダンディーな人柄を印象付ける。
メンズのカーディガン。ログハウスを背景に立つ。
アウトドアで羽織っても暖かく、自然の背景ともよくなじむ。

渋咲くジップカーディガンの編み方

準備

    • 9、11号2本棒針
    • 8/0号かぎ針
  • ファスナー
    • オープンファスナー70cm
  • ゲージ
    • メリヤス編み 15目x23段(10cm四方)

編み方

後ろ身頃は、2目ゴム編みの作り目で86目作り、2目ゴム編みを編みます。次にメリヤス編みを編みます。袖ぐり、えりぐりは、2目以上は伏せ目にする減目にします。肩は引き返し編みで編みます。

メンズカーディガンの編み図。後ろ身頃。

右前身頃は、2目ゴム編みの作り目で42目作り、2目ゴム編みを編みます。次にメリヤス編みを編みます。袖ぐり、えりぐりは、2目以上は伏せ目にする減目にします。肩は引き返し編みで編みます。

左前身頃は、右前身頃と左右対称に編みます。

メンズカーディガンの編み図。前身頃。

肩をかぶせはぎ(別称:目通しはぎ、かぶせ引き抜きはぎ)ではぎます。

えりは、えりぐりから74目拾い目をして2目ゴム編みを編みます。編み終わりは休み目にします。

メンズカーディガンの編み図。えりと前立て。

前立ては、前身頃とえりの縁の目を拾いながら細編みを編みます。前立てにファスナーを半返し縫いで縫います。ファスナーの台布の縁は、表地にひびかないように編地の裏側でまつり縫いで縫います。

メンズカーディガンの編み図。えりと前立て。

ファスナーをつけた後で、えりを内側に折り、えりの先端の休み目を拾って襟元にまつります。襟の側面もまつります。

メンズカーディガンの編み図。えりと前立て。

袖は、別糸の作り目で42目作り、増し目をしながらメリヤス編みを編みます。袖山は、2目以上は伏せ目にする減目にします。編み終わりは伏せ目にします。袖口は、別糸をほどいて34目拾い2目ゴム編みを編みます。編み終わりは2目ゴム編み止めにします。

左右の袖用に2枚編みます。

メンズカーディガンの編み図。そで。

袖下は、すくいとじでとじます。

身頃の脇は、すくいとじでとじます。

袖と身頃は、引き抜きとじでとじます。